陶芸研究所

陶芸研究所は、伊奈製陶株式会社(現LIXIL)の創業者、故伊奈長三郎氏が常滑陶芸の興隆を念願し、同社株式15万株を常滑市に寄附され、その資金により昭和36年10月に本館やアトリエなどを建設し開設しました。
展示室には、平安時代末期から鎌倉時代の古常滑の大甕から、江戸時代以降現代までの名工が作った作品の数々を展示しています。

開設当初は常滑焼の研究が主でしたが、平成23年度に研修工房を増改築し、研修期間を1年間から2年間にするなどの見直しを行い、現在は研修施設として多くのつくり手を送り出しています。

国の登録有形文化財に登録

2023(令和5)年8月7日の官報告示により、「とこなめ陶の森陶芸研究所本館および正門」が文化財登録原簿に掲載されました。

これにより、とこなめ陶の森陶芸研究所本館および正門は国の登録有形文化財に正式決定されました。

故 伊奈長三郎氏(1890年~1980年)について

伊奈長三郎(いな・ちょうざぶろう)は、伊奈製陶(株)(現(株)LIXIL)の創業者で初代常滑市長でもあり、常滑市名誉市民となっています。
頁岩陶土使用の開発、土管やタイル、衛生陶器を代表する建築用陶器の総合一貫生産など、常滑市陶業界に多大な功績を残しました。
さらに、常滑の地にやきものの研究、つくり手の育成、地場産業の発展のため、市へ自社株式を寄付するなど、常滑の陶業陶芸の振興に大きく貢献しました。